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大手ゼネコンの一次下請けの専門工事会社 年商:4億円 地域:関東

自社の直接施工体制を強化し、赤字体質から黒字体質へ転換

■年    商   4億円
■業   態   建築専門工事会社(型枠工事)  大手ゼネコンからの一次下請け
■収   益   帳簿上は黒字であるが粉飾をしていたため実態は数年間赤字が継続

相談時の状況

県内を代表する型枠工事会社。バブル崩壊後売上高が急減したため、自社で直接雇用していた技能労働者の労務費が固定費として収益を圧迫。労務費を変動化するため、直接雇用から外注に切り替えたが、工事の収益性は低下していた。また、外注に切り替えたことで自社の型枠工場の稼働率は低下し、型枠工場の固定費が収益を圧迫するようになり、利益の出にくい収益構造であった。

改善実施内容

毎月最低限確保できる工事量をこなすのに必要な技能労働者を直接雇用し、自社で対応できない工事は外注で対応。外注に際しても材工共での発注を工事手間のみでの発注を増やした。これにより現場の付加価値率が向上し、また、自社工場の稼働率も向上。収益性が高まり赤字体質から黒字体質へ転換した。

計画実行のポイント

技能労働者を直庸により労務費が固定化するリスクはあるが、月次ベースで最低限確保できる工事量をこなす分だけ技能労働者を直接雇用することリスクをヘッジ。自社の直接施工率を高めることで付加価値が向上し利益の出やすい体制が構築できた。

担当者からのコメント

本来ゼネコンの一次下請けは直接雇用で自社の付加価値率を高めるとともに、自社で施工技術、ノウハウを保有し、競争力を高めるべき。施工を外注に頼ると利幅が薄く、自社に施工ノウハウも蓄積できない。本来の一次下請けのあり方に立ち返ることで収益が出やすい構造に転換できた。